経済成長が著しいといわれている中国ですが、そんな中国での歯科治療はどのようになっているのでしょうか? まず健康保険制度ですが、中国では公務員は国の保険に加入していますが、企業や個人経営の場合は個人で保険加入をしなければいけません。さらに一般の農家の人々には保険がありません。したがって、中国では歯科治療は自由診療となっており、治療費がどうしても高くなる傾向があるのです。 中国のある地方都市の例ですが、むし歯治療で180元、アメリカ製のインプラント治療が9000元、矯正治療の平均が5000元とされています。1元のレートが2014年3月時点の約17円として、むし歯治療が3000円位、インプラントが15万円位、矯正治療が85000円になり、日本人の感覚でいえば意外と安く感じるかも知れません。しかし、中国の一般の人々の一ヶ月の平均給与が1000元(日本円で17000円)という事を考えると極めて高い治療費といえるのです。 ある中国のビジネスマンが、日本滞在中に歯の痛みに耐え切れず歯科医院にかかり、帰国後に中国の歯科医院に行った時には、地元の医師は日本での治療痕に驚き「どこで治療したのか」と質問攻めにあったそうです。中国の歯科医が驚いた理由は「中国にはない最新の技術」で治療されていたからなのです。 一般の人々が安心して歯科治療を受けられるのには、中国ではまだ少し時間がかかる状況かも知れません。