乳児の歯の色を気にされるお母さんは少なくないようです。
歯はその人のイメージに影響を与える場所なので、お母さんの心配も十分に理解できます。
歯の着色の原因としては、まず食べ物や飲み物と考えがちですが、実は口の中の乾燥が大問題なのです。
むしろ食べ物や飲み物の色素よりも圧倒的に口腔乾燥による着色が多いといわれています。
健康な状態の口の中は唾液で常に湿潤状態にあり、いつも濡れているのです。
従ってよほどの物を食べても着色は起こりにくく、たとえ着いてもすぐに唾液で洗い流されるのです。
口の中の乾燥は鼻の疾患の可能性も考えられないわけではありませんから、耳鼻科等でも一度は相談をされた方が良いかも知れません。
また、小さなお子さんをお持ちのお母さんなら理解されると思いますが、幼い子供はちょっとした事でも身体のバランスを崩して転倒してしまうのが日常なのです。
そうして転んだ時に前歯を強打して歯の神経が死んでしまう事があります。
成人でもそうですが、神経の死んでしまった歯は当然ながら黒く変色してしまうのです。
「どうせ生え変わる乳歯だから」とそのまま放置されてしまうお母さんもいるかも知れませんが、その乳歯の下には一生使い続ける永久歯が育ち始めているのです。
もし、その死んだ神経が感染を起こして炎症を起こすと永久歯に悪影響が出る事が考えられるので、必ず歯科医院で必要な治療を受けるようにして下さい。