みなさんが食事をとったり、人としゃべったり、呼吸を意識せずにしたりするのに必要なもの。
それが「口」です。
何気なく使っているこの口ですが、なくなると大変困ってしまいます。
ここは一度原点に立ち返って、どんなに口を作るのが大変なのかを振りかえってみましょう。
これから赤ちゃんを迎える方やお子さんを育てている方はぜひ参考にしてみてください。
■妊娠5週目
口のもとになる組織ができ始める
心臓とほぼ一緒の時期にでき上がります。
妊娠超初期ですが、タバコ・アルコールに注意したいですね。
■妊娠17週目
歯ができ始める
つわりがひどかったのも落ち着きホッとひと段落する方も多くなる頃ですね。
この時期にお母さんも口の中をきれいにしましょう。
妊娠中は女性ホルモンの関係で歯肉炎・歯周病になりやすくなる特徴があります。
つわりがひどく歯ブラシのケアが不十分だと虫歯のリスクも高くなっています。
歯周病菌・虫歯菌はお子さんにうつってしまうものなので、安定期に入り次第、歯科医院へ受診して専門家のケアを受けることをオススメします。
歯周病で早産のリスクが高まる!?
歯周病に罹患していると、低体重児および早産のリスクが高くなることがいわれています。
そのリスクはなんと「7倍」!!
(出典:https://www.jacp.net/perio/effect/)
これはタバコやアルコール、高齢出産などよりもはるかに高い数字です。
歯周病は治療することで病状を安定させることが可能です。
■出産
初乳は赤ちゃんにとって非常に大切な栄養素がたくさん含まれています。
ただ、お母さんの体調によっては粉ミルクを利用せざるを得ない場合もあります。
哺乳瓶などを使うと吸う力が衰えて、口が発達しなくなるなどといわれていた時代もありましたが、現在ではその考えも否定されています。
■1歳
前歯が生え始める
1本目の歯が生えてきたら衛生士さんに相談しましょう。
なんでもお口に入れて確かめるので誤飲事故に注意です。
■1歳6か月
奥歯が生えてくる
このころまでには歯ブラシの習慣を定着したいところです。
お母さん、お父さんの細菌がお子さんにうつり始める「感染の窓」と呼ばれる時期です。
■3歳
乳歯が生えそろう時期
フッ素もそろそろ使い始めましょう。
当院ではチェックアップのバナナ味をおすすめしています。
フッ素の濃度が500ppmが目安です。
■6歳
永久歯が生え始める時期
早い段階でのシーラントやフッ素塗布などの虫歯予防をこころがけ、永久歯を虫歯にさせないようにしましょう。
また、スマホやゲームなどに夢中になって口呼吸になっているお子さまをよく見かけます。
口呼吸は歯並びを悪くするだけでなく、虫歯にもなりやすくなります。
定期健診では、お口の機能を診ることもできますので気になる方はぜひ一度受診してくださいね。
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