今月のブログテーマとして、全身の病気と歯科の関係についてお伝えしていますが、恐ろしいと言われている脳梗塞も歯科の影響が指摘されています。
脳梗塞とは、脳の血管のプラークが詰まったり、頸動脈や心臓から血の塊やプラークが飛んで来て脳血管が詰まる病気です。
日本脳卒中学会の研究グループのデータによると、脳梗塞患者132人と脳梗塞でない人111人の血液を調べ、歯周病菌に感染しているかどうかを調べて歯周病菌の量の平均値を比べたところ、脳梗塞患者は脳梗塞でない人より1.2倍高かったそうです。
このデータは、明らかに歯周病菌の量の多い人が脳梗塞のリスクが高い事を示しているのです。
動脈硬化は、日頃の不適切な食生活や運動不足に加えて、ストレスなどの生活習慣が要因とされていましたが、別の原因として歯周病菌などの細菌感染がクローズアップされています。
歯周病菌などの刺激によって、動脈硬化を誘導する物質が出て血管内にプラーク(粥状の脂肪性沈着物)が生成されて血液の通り道は細くなります。
このプラークが剥がれて血の塊が出来ると、血管が詰まったり血管の細いところで詰まってしまうのです。
この症状が心臓に現れると心筋梗塞、脳に現れると脳梗塞になるのです。
血圧やコレステロール、中性脂肪が高目の方は、恐ろしい動脈疾患予防の為にも歯周病の予防や治療が重要と認識されて下さい。
脳梗塞