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抗菌薬について

2018年02月08日 [スタッフブログ, 医院ブログ]

皆さんは市販薬や病院で処方される処方薬をどのような頻度で使用していますか?
風邪をひいたらすぐに病院に行って薬をもらう方、風邪くらいなら薬なんか飲まないという方もいらっしゃると思います。

日本は世界的にみてもとても薬の使用量が多い国です。
薬の使用量全体ではアメリカの方が多いのですが、人口の比率で言えば世界の人口の2%にしか過ぎないのに、日本の薬の使用量は世界の薬の30%にもなるのです。インフルエンザ治療薬のタミフルは、世界の消費量の70%を日本が消費しています。いかに日本で薬を消費しているかおわかりになるかと思います。

そんな中、最近では抗菌薬、抗生物質を飲み続けると耐性菌ができて効果がなくなるというのはテレビやマスコミでも報道されていますのでご存じかと思います。効果がないなら、もっと強い薬を作れば良いと考える方もいると思うのですが、1990年頃からは新しい抗菌薬の発見はないのです。ですから、今ある抗菌薬に頼るしかないというのが現状です。

加えて、最近の研究によると抗菌薬の副作用により、腸内細菌の種類の変化がおこり、体の色々な箇所に影響がでることがわかってきました。たとえば、肥満、糖尿病、潰瘍性大腸炎、自閉症などです。これはバランスの取れた細菌たちが抗菌薬によりバランスを崩すからだと言われています。腸内細菌の中で少数ではあるのですが、ヒトに対して大事な働きをしている細菌が抗菌薬によってなくなってしまい、大切な共生細菌を失う可能性も示唆されています。

良く効く薬というものは必ず何かしらの副作用があるものです。用法と容量を守って、医師、歯科医師、薬剤師の指導のもと薬は使用するようにしましょう。また、情報をしっかりと自分で把握するというのも大事です。わからない事などは医療従事者に相談するか、自分で調べるなどして自分の体は自分で守りましょう

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