幾つもの種類がある日本の健康保険制度ですが、その中で全体の約7%の人が加入しているのが共済組合になります。
日本における共済組合とは、公務員および私立学校教職員、農林漁業団体職員を対象とした公的社会保障を運営する社会保険組合と定義されています。
被用者保険の中では、協会けんぽ、組合健保に次いで共済組合の加入者数が多いのですが、この公務員などの加入する共済組合は国家公務員と地方公務員とでは別の団体になっており、他に私立学校の教職員が加入する共済組合もあります。
例えば、公務員などが加入する共済組合について説明したいと思います。
国家公務員については原則各省庁単位で設立されている共済組合について、地方公務員については都道府県または政令指定都市ごとに設立されている共済組合ですが、保険者が異なるため保険料率も8%から9%になっています。
このことから、約10%前後といわれている協会けんぽや組合健保よりも特に国家公務員の共済組合は保険料率が有利に設定されていることが分かります。
この共済組合の財政状況は、保険者の数が多いだけあって実に様々です。
特に、共済組合の場合には、協会けんぽに加入している一般的なサラリーマンやOLと違って、年金分野までも抱えている制度ですから他の保険者と比較するのが難しいという側面があります。
ただ、公務員共済の場合には共済組合に対する調整交付金などもあるため、一般の組合健保よりも財政状態は比較的安定している傾向にあります。
やはり、公務員は優遇されているとの指摘は「当らずとも遠からず」、といったところでしょうか。