一般的な矯正治療や歯列矯正には、健康保険は適用されません。
保険が適用されない治療のことを「自費治療」、あるいは「自由診療」といいますが歯科における矯正治療は、これに該当するために治療費の全額が自己負担になります。
自由診療は、医療機関が自由に診療内容と治療費用を決定する事ができるので、各々の歯科医院によって治療費は異なってくるのです。
保険が適用されない一般的な矯正治療では、初診から矯正治療後の保定期間の通院までを全て含めた治療費用は、大体70~100万円程度といわれています(上下顎、表側矯正装置で治療した場合)。
ただ、医療機関や患者さんの症状、治療方法の選択によっては、それ以上の費用がかかる場合があります。
事前に見積りをしてもらい、医療機関から案内された見積もり金額の明細や、追加料金の有無等などについて全て確認して、納得してから治療を開始するようにして下さい。
例外的に保険が適用される矯正治療は、「口蓋裂や口唇裂などの先天的な咬合機能」、「外科的な治療が必要な顎変形症」に該当するケースになります。
口蓋裂や口唇裂というのは、上唇や口蓋(上顎の歯列の内側の部分)が裂けた状態で生まれてくる先天的な形成異常になります。
もう一つの外科的な治療が必要な顎変形症というのは、上顎と下顎の骨格に大きなずれがあり、咬み合わせ不全となっている場合になり、外科的な治療を行う必要があるのです。