歯科医院でのレントゲン撮影は、1~4本を撮影するデンタル撮影、顎全体を撮影するパノラマ撮影が一般的です。 この内のデンタル撮影は、フィルムを患者さん自身が指で押さえて小さな範囲を撮影する最もポピュラーな撮影法になります。このデンタル撮影は顎全体を撮影するパノラマ撮影に比較してコストと手間がかかりますが、鮮明な画像が得られるため、むし歯や根元の病変などの診断に必須のレントゲンとなります。 パノラマ撮影というのは患者さんの頭部を特殊な装置を回転させながら撮影する方法で、全体の歯の状態や骨の中の異常、下歯槽の神経の位置などを確認する事が可能な検査です。特に歯周病の診断、親知らずの抜歯の際、インプラントの診断などの際には必須の検査になります。逆に、むし歯の診断などの鮮明な画像を必要とする場合にはパノラマ撮影は適していません。 他には、顎の下から写すオクルーザルレントゲン撮影(フィルムの大きさの違いで撮影方法はデンタルと同じ)や、矯正治療で使われる側方から頭全体と歯の突出度を検査するセファロレントゲン撮影などが治療用途によって用いられています。インプラント治療時などでは、骨の断層写真を見る為に歯科用CTも使われる事があります。 これらは患者さんの状態によって医師が各々の撮影方法を選択する事になります。