インプラント治療のデメリット
1.外科処置が必要
インプラント治療は、歯を根まで失ってしまった場合(根が残っていれば差し歯になります)、その部分の顎の骨に人工歯根(インプラント)を埋め込む治療法です。人工歯根(インプラント)を埋入する外科処置が必要ですので、部分麻酔を使用します。術後、場合によっては腫れや痛み、内出血などが起こることがあります。また、手術時に大きな神経や血管を傷つけてしまうと出血が止まらなかったり、麻痺が残ってしまうことがあります。
なるべく失敗しないために
当院では、インプラント埋入手術をできるだけ失敗しないために、サージカルガイドを使っています。
サージカルガイドはインプラントの治療前にCTでインプラントの埋入位置や神経・血管を確認して製作したインプラント手術用の穴のあいたマウスピースです。
2.全てのインプラントが骨と結合するわけではない
インプラントは顎の骨の中に入れた後、インプラントと骨が結合状態になり噛むことができます。しかし、稀にインプラントが骨と結合せずに動いてしまうことがあります。特に、口腔内環境が悪い状態のまま長期間治療をしなかった歯は、抜歯をしても周りの骨が元の状態に戻りにくく、インプラントを入れても骨と結合しないことがあります。
顎の骨が足りない場合
顎の骨の厚みや高さが足りずにインプラント埋入が困難な方は、あらかじめ人工の骨や自分の骨を移植し、骨を作ってからインプラント埋入手術を行うようにします。
3.重度の糖尿病や骨粗鬆症の方は出来ない
インプラント治療は全ての方にできる治療ではありません。重度の糖尿病や骨粗鬆症の方はインプラント治療をしてもインプラントと骨が付かなかったり、治療後に歯茎や骨が治りにくかったりします。
体の状態を改善する
かかりつけの医師と相談の上、インプラント治療が可能かどうかの判断をします。糖尿病がコントロールされて外科的な処置に耐えられる状態になっているか。骨粗鬆症の薬を止めても大丈夫な骨の固さなのかなど検討した上で治療を行う判断をします。
4.メンテナンスしないと歯周病になる
インプラントはメンテナンスを怠ってしまうと歯周病で抜けてきてしまうことがあります。インプラントも歯と同じように歯石が付きます。インプラントは歯よりも防御する力が弱いため、インプラントの周りに細菌が残っていると、歯茎が腫れたり、膿が出たり、揺れてきたりすることがあります。
インプラントを長持ちさせるために
毎日歯磨きをしていても、磨き残しで歯石や汚れが残ってしまう部分は定期的に歯科医院でクリーニングを行い、インプラントを歯周病から守る必要があります。
5.治療に時間がかかる
インプラント治療は外科処置をしてすぐに冠を被せて終わりではありません。CT検査やかみ合わせの確認、インプラントが骨と結合するのを待つ期間など最低3ヶ月程度はかかります。
見た目を早く改善させる
仮歯を使って見た目やかみ合わせを早期に改善させます。インプラント埋入してすぐに仮歯が入れば、歯がない期間を短くすることができます。
最終的に被せる冠は何十年も使用するものなのでかみ合わせや歯茎が安定してから作製します。
6.保険診療ではできない
インプラント治療は一部の特殊な場合を除いては保険診療で行うことはできません。自費診療となり35万円程度かかります。