矯正治療が必要となる「不正咬合」の原因の殆どが遺伝でなく後天性のものといわれています。その中でも最も多いとされているのが、幼少時からの舌と唇の機能異常と指摘されています。
鼻で呼吸しない口呼吸や唇を閉じずに口が開いたままになっている口唇閉鎖不全、舌が下に落ち込んだり前に押し出してしまう舌の癖、悪い姿勢などが歯並びや噛み合わせに最も重大な影響を及ぼしまうのです。
たとえ矯正治療を行った場合でも、これらの問題を改善しておかないと治療によって改善された歯並びが再び悪化する「後戻り」が起こってしまいます。
また、食事の仕方が悪いと歯並びや噛み合わせに悪影響を及ぼします。
よく噛まずに食べていたり、3度の食事の量が少ないと自然と噛む回数が少なくなってしまいます。統計によると、日本人が1日に噛む回数が昭和初期に比較して約半分に減ってしまっていると報告されています。
顎の発育は、「噛む」という行為によって刺激されて促進されているのです。当然の事ながら、噛む回数が少なくなれば顎の発育は悪くなっていきます。現代の日本人は、歯の大きさが少しずつ大きくなっているにも関わらず、顎の発育が悪くなってきていて、その結果歯並びの悪い子供がどんどん増えてしまっているのです。他には、清涼飲料水の過剰摂取も歯並びを悪くする原因といわれています。
これらが原因の後天性の「不正咬合」は日常の少しの注意で防ぐ事ができます。
お子さんを持つお母さんには是非気をつけて頂きたいと思います。