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口腔ケア用品に含まれる殺菌成分(その1)

2018年08月10日 [スタッフブログ, 医院ブログ]

みなさん、歯磨き用のペーストや洗口剤はどのようなものを使っていますか?

最近は実に様々な種類や性質のものがありますが、虫歯予防や歯周病予防のために、殺菌成分を配合した製品も多く販売されています。今回はそのような殺菌成分(殺菌剤)について2回にわたってお話ししたいと思います。まず第1回目は、口腔ケア用品に含まれる殺菌剤の種類と、お口の中の細菌のお話しです。

現在、口腔ケア用品に配合されている代表的な殺菌剤としては、「塩化セチルピリジニウム(CPC)」と、「イソプロピルメチルフェノール(IPMP)」があげられます。これらの殺菌成分を配合する理由としては、虫歯や歯周病の原因がお口の中にいる細菌だからで、どちらの薬剤も殺菌効果があることが知られています。

これらの殺菌剤が実際に作用する細菌についてですが、お口の中にいる細菌は、唾液と共に漂っている浮遊性細菌と、歯などの表面に付着しているデンタルプラーク(歯垢)中の細菌とに大きく分けられます。このうちプラークは、バイオフィルムと呼ばれているもののひとつで、これは何種類もの細菌が集まり、それらがかたまり、膜のように構成されています。例えば台所の排水パイプの内側にこびりついた黒い膜状のものも、バイオフィルムのひとつです。

さてここでCPCとIPMPですが、浮遊性細菌やデンタルプラークに対してどちらの殺菌剤の方が有効なのでしょう?? 以前より用いられてきたCPCでしょうか?・・・、それとも最近注目されつつあるIPMP??

第2回では、それぞれの殺菌剤の特徴と、その選択についてお話ししたいと思いますので、楽しみにしていて下さい。

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