日本と欧米の歯に関する意識は残念ながら大きく異なっているようです。まず、日本人は「歯医者さんは歯が痛くなってから行くところ」と思われている方が多いようですが、欧米では「歯医者さんは歯が痛くなる前にメンテナンスに行くところ」の考えが一般的です。 これは歯列矯正に対しても同様で、ある程度の経済力のある家庭だと子供に関しては教育だけでなく矯正治療も重要なものと捉えられていて、歯列矯正も親の大切な義務と考えられているようです。子供が歯並びが悪いままで社会に出る事は、親として非常に恥ずかしい事と認識されているのです。歯並びも大切な身だしなみの一つであり、その人の家柄や育ってきた環境、教養や文化的背景までをも示す物として捉えられているようです。 近年、日本でも美しい歯に対する認識が高まっていて審美歯科の需要が増えているようですが子供の歯列矯正に関しての意識は今でも低いといわざるを得ません。日本では親は子供に最高の教育を与えようと大変な努力をしますが、欧米では教育だけでなく矯正治療も重要なものと考えられているのです。 そもそも日本人には外から目立つ矯正装置を嫌う傾向があるようですが、欧米では逆に矯正治療を受けている事自体がステータスと捉えられています。高いと思われがちな歯列矯正ですが、長い目で見れば子供の時期に正しい歯並びにしておくと歯周病のリスクも軽減するのです。