常識は人によって違うもので、まったく当てになりません
特に社会的常識やしつけと呼ばれるもののほとんどは18歳までに得た非常識と思った方が正解のようです
残念なことに社会と孤立するとこれまた厄介な「常識」が植え付けられるようです
医療業界は残念なことにその特異性から「常識」が突拍子も無い所に行きがちです
どうしても国家資格がある人でないと仕事をしてはいけない特殊性から
大学などに医師を派遣してもらえないか陳情に行くことは良くあることです
陳情ですのでそこは色々と癒着のような事もあったりするのですが
開業医や巷の病院としては医師がいなくなれば患者に迷惑をかけることになりますので
なんとしてでも派遣してもらえないかと掛け合うのが
この業界の常識だったりします
そんなときに問題になるのが「契約書」
人員の派遣ですので人材派遣業のライセンスがないと本来ダメなのですが
歯科医師の派遣については法律的に行うことができなくなっています
法律上では、以下業務の5つの業種について、派遣就業が禁じられているのです
1 港湾運送業務
2 建設業務
3 警備業法
4 医療関係の業務 (病院等で行われる看護補助や介護の業務を除く)
5 その他(弁護士、司法書士、公認会計士、税理士、弁理士、社会保険労務士、行政書士等)
以下の場合は特にその傾向が強いのですが、深刻な人手不足に悩んでいるエリアにとっては、
地域医療を支える重要な担い手としての役割を、研修出たての若手医師に頼らざるをえないケースがとても多いのです
こういった大学の命令で赴任してくる医師のことを慣習的に「派遣」と呼びますが
労働者派遣法における厳密な意味での「派遣」とは全く違うのは言うまでもありません
個人的な信義の上に、医療業界の常識のもとに契約書も無く派遣されることが
20年前は普通のことでした
事実私もその頃のボスには
「契約書を交わすような職場には務めるな」
とはっきり言われたものです
いまから考えると
人身売買を闇でやっている
に近い感覚です
おおよそ一般的な会社などでは考えられない、それこそ官僚や公務員の天下りに近いところがあります
開業してわかったことなのですがこのような常識をいかに社会の常識にすり合わせるか
難しいいところです